すばるくんが脱退することをすばるくんの側から考えてみた 3
過去のかけもちでのバンド活動時、メンバーにも、ファンにも、「すばるは関ジャニ∞をやめるかもしれない」と不安に思わせたのがわかっていたからだと思いますが、このソロデビュー、続くソロライブツアーでは、関ジャニ∞と大きく書かれたTシャツを着て、少し過剰に映るぐらいに、あくまでも「関ジャニ∞の渋谷すばる」としてのコメントを繰り返していました。
今思うとどうなんだろう。
そう言い聞かせてたのかなあ、って気もします。
メンバーと一緒にいることは楽しいし幸せだけど、関ジャニ∞のことは大好きだけど、自分がやりたかったのはこういうことなんだろうなと思ってしまって、だからこそ、何度も何度もしつこいぐらい、「関ジャニ∞っていうアイドルやってます!」と叫んでいたのかなあって。
そう言っていれば、そう思えるような気がして。
ヲタクにはそこまでわからなかった。
すばるがちょっと滑稽なぐらい関ジャニ∞愛を叫ぶので、すっかり安心していた。
今思えば、すばるが招集した新年会(「なぐりがきビート」の特典映像)だって。
すばるは、ちょっと場違いなくらい真剣に「僕は悔しい」と語っていました。
現状への閉塞感を語り、関ジャニ∞としてもっと大きくならないと、もっと進まないと、一人ひとりが革命を起こしていかないと。もっと普通に自然にいつでもお互いが仕事の話をできるようにしないと。
と語っていました。
確かに8周年から10周年にかけての怒涛の関ジャニ∞プッシュは終わり、仕事も当時と比べれば減っていたけど、CDや映像売上も上位で安定していたし、毎年五大ドームツアーを成功させ、おまけに夏にはリサイタルと銘打ってホールツアーまでやっている関ジャニ∞は、ファンから見ても一般から見ても、相当に順調なグループで。
それなのに、関ジャニ∞の核であるすばるがここまで思ってるなんて嬉しいなあ。
すばるはそんなに関ジャニ∞を大きくしたいと思ってて、関ジャニ∞に人生賭けてくれてるんだなあ。
と、単純なヲタクは思っていました。
フル回転で忙しかった8-10周年には多々見られた、テレビでのすばるの無表情や無反応、ぶっちゃけあまりよくない態度が、このあたりからまったく見られなくなり、すばるはたいていいつ見てもニコニコしてくれるようになりました。
ファンみんなが嫌がっていたのにちっともやめなかった自分で髪を切る行為もとうとうやめ、コンサートでもいかにもアイドルらしくニコニコ手を振るすばるを見て、
「すばるはやっと吹っ切れたんだなあ」
と思っていました。ヲタクたちは。そう思っていました。
それが真逆だったとは。
自分でできる精一杯のアイドルをやってみて、自分で思うベストの関ジャニ∞のすばるをやってみて、その結果出てきた答えが、この先このままでは多分いられない、だったんですから。
すばるくんは、本当に命がけで自分の思うアイドルを精一杯やってみてくれたんだなあ、と今となったら思います。
そして、それをやればやるほど、このままではいられないと思ってきたんだろうなあ。
2015年、2016年に行われたソロライブツアーは、それ以降行われませんでした。
すばるファンは待ち望んでいたけど、再度のソロ活動の告知はなく。
ただ、2015年に新しくスタートした冠番組の関ジャムでは外部のミュージシャンとの毎回のセッションがあり、すばるも実に楽しそうに歌ったり弾いたり。
初心者でも楽しめる音楽知識をレクチャーされている時も実に興味深そうで。
2017年6月には関ジャニ∞として初めての野外フェスMETROCKに出場、好評を博します。
シンガーとしてのすばるの評価もどんどん高まり、去年末のFNS歌謡祭では錚々たるメンツの中で「糸」を歌うリレーにも参加していました。
グループとしての関ジャニ∞も渋谷すばる個人も、順風満帆といっていいほどの順調な状況で、まさかすばるが脱退を考えていようとは。
だって、それこそたった10ヶ月前のMETROCKですばるが叫んでたんですよ。
「関ジャニ∞っていうアイドルグループやってます!」
って。
あれも自分に言い聞かせていたのかなあ。と思うと正直辛いです。
楽しいばかりの2017年が終わり、2018年に入るとレギュラー放送以外の関ジャニ∞の活動は少なくなり。
まあ、毎年CDリリースが1年の後半に固まっているのはいつものことなのですが、つまらないなあと思っていたところに、「大阪府観光大使」の発表があり。長年言い続けていた海外ツアーもそろそろ決定っぽい話が聞こえてきたり。ベストアルバムに続き、五大ドームツアーの開催発表もあり。
ファンはすっかり浮かれて、なーんだ関ジャニ∞いい話いっぱい! って思っていたところにコレですよ。
青天の霹靂。
これから先、青天の霹靂という単語に出会うたびに、私はきっとすばるの脱退を思い出すんだろうなあ。